虫の声 通りゃんせ
一昨日、田舎でのこと。
寝床に入り眠ろうと目をつむると、どこからか聴こえる虫の声で、しばし天井とにらめっこ。
ねぇ、聴こえない!? と母に聞くも、聴こえんという。
そうかなぁ? 幻聴かなぁ? ま、いいや虫の声は無視!! などと思いつつ、知らないうちに眠ってしまった。
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先週、9月25日の木曜日、25年ほど続いた「サンシャイン文化教室」(東池袋)のインド舞踊教室が終わった。
家賃の値上がりで、経営が困難になり、9月一杯で全講座を終了し、閉館したからである。
前任者の信子さんから引き継いで20数年。
ほんと、「走馬灯のように」の言葉通り、あれこれとあったことを思い出す。
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インド通を自認するあやしげなヒッピー嬢、
前世の縁をことさら強調する文化人的ご婦人、
自己のパワーの強さを顕示する心理学追及者、
主人の好きな白い部屋を、いずれ黒にするわと、魔女のようにしわを寄せて話す童話作家、
東京にBig地震がないのは私のお祈りの成果とうそぶく眉ナシ夫人、
いやはや、いろいろな方が、わたしの傍らを通りすぎていった。
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あるとき、
他教室から助手と称し、無料で通うK.N嬢に気づき、呆気にとられたことがあった。
その当時、インド舞踊の文化教室は、池袋、東池袋、大手町、吉祥寺、横浜などにあり、大勢の生徒がいた。
そのため、前任の信子さんは、プロの踊り手になろうと、池袋教室に通う人に補佐を頼んでいた。
さて、信子さんの妊娠を機に、わたしが稽古を見にゆくことになった。
(こりゃ、えらいこっちゃ・・・と内心は焦りまくっていたが生来の楽天家気質、
シャクティに肩を押されるまま、講師なんぞになってしまった。
いやはや、魔物のような得たいの知れないご婦人の通う場所であった。)
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1年ほどたった頃であったろうか、出欠をとりにきたサンシャインの人が、
あれ、カードのない方がいますが…という。
いえ、この方、先生のアシスタントです、と童話作家。
あらららら・・・・・
わたしは、そこでようやく助手もどきの存在に気づいたというわけだ。
(ノ∀`)・゚・。 アヒャヒャヒャヒャ
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そんないかがわしさを払いのけ、風通しのよい教室をつくりたいと、
当面は、基礎の練習のみを行うことにした。
となると、生徒は一人去り、二人去り、正月開けの練習一日目にきたのは、エリさんのみ。
彼女も、わたしと同じいかがわしさを、他の人に感じ、遠巻きに眺めていたのだという。
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その後、エリさんとマンツーマンで1年以上をすごした。
英知にとんだ彼女がいてほんと救われた。
それにしても、いま思うと、サンシャインの責任者はこの教室をよく閉鎖しなかったと思う。
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そうこうするうち、広告会社勤めを経て子供を生んだいまも通うガッツのあるハルミさん、
ミュージカルの祐一郎さんが大好きで、踊りを愛する年齢不詳のアイコさん、
抽象的な創作刺繍の作家で、建造物を探索するビビッドなマサコさん、
そして、キュートなW大学生のアイちゃんがきて、
笑い声のたえない、いい感じの教室にかわっていった。
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さぁ、10月から、堀切菖蒲園のスタジオに「木曜日午前コース」がスタート。
みなが通うことになった。 嬉しい限り!!!
***** マーニャの戯言 *******
虫さん虫さん、どこゆくの?
草葉のかげにあなたの姿が消えたとしても
わたしの耳には、いまも響いているよ
あなたの声が・・・・・ う~ん、いい感じ!
通りゃんせ、通りゃんせ、
虫さん虫さん、通りゃんせ!
奥の細道にいったとしても、
あなたの声は響いているよ
ほら、カリンの実がぽとりと落ちた、
蔓珠紗華も線香花火のように芯だけになった、
でもね、なんかいい感じ!
通りゃんせ、通りゃんせ
虫さん、ありがとね!
いい響き声をありがとうね!
今宵も、いい夢をみられそう
ほんとに、ありがとう
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