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ヤモリの悲劇

 ヤモリは、守宮とか屋守、あるいは家守と書くんだよ、と聞いたことがある。なんだかご利益がありそう…。 なのに、なのに,ヤモリくんにはかわいそうな事をしてしまった。...。oо○**○оo。...。oо○**○оo。...。oо○**○оo。

 つい最近まで住んでいた、練馬区桜台でのこと。この区で最初に住んだ木造アパート(わたしは1階に住んでいた)でのこと。お隣は、少なくとも昭和初期に建てられたであろう古い文化住宅で、元校長先生だったといわれるD氏が一人で住んだいた。

 わたしの部屋の風呂場(バスルームと記すにはいささか気後れがする空間で…)の脇には、D氏邸の古い井戸があり、塀際にはどくだみが群生していた。台所の木戸の脇には火鉢を埋め込み水を張り、水草や蓮の葉が浮かんでいた。

 朝になるとD氏の庭に小鳥が訪れ、日中はいろんな猫が入れ替わり立ち代り、シッポを揺らしながら、マーキングして歩いていた。 あーくん。パー子、ミミちゃん、ミーコ母さん、わたしの飼い猫たちもこの庭は大好きだった。そうそう、あの映画みたいな風景だった。「三丁目の夕日」のような…。(*´v゚*)ゞ

 そんな環境だったせいか、ミミズ、ゴキブリ、ゲンゲ虫、カタツムリ、芋虫、カエル、そして今回の主役の、ヤモリがあたたかな季節になると、そぞろ顔を出した。

*ヤモリさまさま、のはずが…

 そろそろ寒くなる秋のある日、一匹のヤモリが部屋の中へやってきた。「ようこそヤモリくん! わが家を守ってね!!」などといいつつ、何日か部屋を往来していただいた。
 ヤモリくんもわたしの厚意がわかるのか、けっこう居心地がよさそうに見えた。(不思議に飼い猫たちはヤモリを無視。追いかけもしなかった。)

 ところが、ぱったりと姿を見せなく なった。この家に飽きたのかな、いや、猫どもがついに食っちゃったか!? などと思いをめぐらせ、まぁ、仕方ないか…、といいきかせた。

 翌日、外出しようと、机の前に置いていたバッグを持ち上げた。と、ポトリと何かが落ちた。みると、ぺっしゃんこになった残骸があった。
 あ、あ、あぁ~無常!!! なんと、ヤモリくんの変わり果てた姿であった。

 あんなに大事にしてたのに、マイバッグの下敷きになっていようとは…。 わが情けに、ほとほと情けない思いであった。


****** まーにゃの戯言 *******
今日は、格言「情けは人のためならず」が、ピッタリかな。
ウゥ!? 上のような場合には、この格言を用いないかな? 後で調べて、また記しておきます。φ(・ω・ )メモメモ

 → やはり、誤用でした。 全文をみると「情けは人のためならず 巡り巡りて己が身のため」で、これからわかるように、「他人に情けをかけておけば、いつか、巡り巡って自分に帰ってくる」という意味でした。
 ゴメン!!!モジモジ(。_。*)))

屋根の上の 物語

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屋根にはドラマがある。 そんな思いを抱く風景に時折であう。

* 雑草と 猫
 昨年の春のこと、Shakti Studio の屋上にあがり、空をみあげ雲の流れを眺めていたら、ヒョロヒョロ~と風に吹かれる雑草がみえた。

 雑草がたくましいことは、よくわかっているつもりだが、まさか屋上につながる階段の小さな屋根に生えているとは…。しかも、荒川にかかる堀切橋を、すべるように吹きぬける風をまともに受けながら、「どうよ!」といわんばかりに首をあげている。 
 いや~、びっくりした! それは、ギラギラの太陽にさらされる夏を経て、晩秋に入っても、屋根にへばりついていた。

 それに反し、屋上のプランターの隅や、排水溝を住処(すみか)にした雑草は、やんちゃ猫のタイガーが、むしゃむしゃと口に入れ、ぺペッと吐き出し、無残な姿にされた…。

 人の手はもとより猫の手も届かぬ場所で、生をまっとうした孤高の雑草に、脱帽である。


* 満月と 校舎
 堀切菖蒲園ちかくのわたしのアパートから、堀切小学校の校舎がみえる。寒い冬の宵、窓越しに何気なく眺めていたら、ポーと、まんまるい月があがり、校舎の屋根にさしかかつた。ただ、それだけのこと。なのに、胸の奥がツンとして、ため息がもれた。
 なんでかな…。

 誰が書いた物語だったか忘れたけど、窓の中に繰り広げられるさまざまな人々の暮らしを、月がみつめるという話しを、ふいに思い出した。
 う~む、mumumu…。アンデルセンかイソップか、はたまた????? 

 校舎にかかった堀切の月は、わたしの窓辺をどんな風に眺めたのかな? 月に映るわが姿はどんなかと、想像してみたが、己を客観的にみるのは、なかなかできないものだと、あらためて気づかされた。 
 

* アヴィニョンの空と 屋根
 世界遺産に登録されているアヴィニョンの城壁内。古い町並みだけに、屋根と屋根、軒と軒が、仲良く隣接している。 ここ10年、毎夏、アヴィニョン祭へ、ヴァサンタマラ舞踊団員としてシャクティについて出かけているが、滞在するアパートはいつも同じ。お隣の方とは、すっかり顔なじみになった。 シャクティの話しでは、なんでも、旅行ものを得意とする作家さんだという。

 朝、窓を開けると、お隣の窓も開いていて、その奥に、ウィンドーズの画面がみえる。毎年かわらぬ光景だが、今年は、いつも見かけた猫ちゃんの姿がない。
 あとで、もれきいたところでは、数年、闘病していたおばあさんが亡くなり、すっかり意気消沈し、彼女のベッドから動こうとしないのだとか。 

 10年前にきたときと、かわらぬアヴィニョンの空。これまで、たくさんの猫たちとであってきた。―― メリーゴーランド広場にちかい2階の窓から顔をだしていた白猫、運河通りの裏にある駐車場で縄張り争いをしていた黒猫とキジ柄の猫、そうそう、メリキュールHOTELを牙城にしていた黒猫のリリーもいる。

 残念なことに、今年は彼らの姿をみることができなかった。 もしかして、わたしの知らない屋根の上で、空をみあげているのかも…。

 
****** まーにゃの戯言 ********
   風ふきて下天をよそに草そよぐ
    天と地をつなぎし月夜われを訊く 
     ぬくもりをさがす猫あり鐘ひびく   (笑子)
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